PE(ペ) by PULL+PUSH PRODUCTS.

PE シリーズは、モルタルシリーズに続いての PULL + PUSH PRODUCTS. 定番シリーズですが、構想からプロダクトの仕上げまでに5年ほど費やしています。

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PE(ペ)というシリーズ名は、ポリエチレン(Polyethylene)という材料の略表記 “PE” をそのままローマ字で読み、「ペ」と呼んでいます。

おそらく、PEを見たことなく、説明を受けたことのない方々は、これが一体どうやって作られているのかは想像がつかないでしょう。このプロダクトの元となる素材は、ポリエチレン袋、それは日用品で消費されている透明なゴミ袋と同一の素材です。

このゴミ袋と同じ0.02ミリほどの薄い透明の素材を、「電気アイロン」を使って、デザイナーの佐藤延弘さん自らの手で、ゆっくりと溶かし、時間をかけて何層にも重ね合わせていくことで、独特な発色で耐久性・耐油性があり、しかも軽量でしなやかな素材に作り上げます。表面に現れる、しわ加減、凹凸、触り心地、そのすべてを、佐藤さんの「経験と感性」により丁寧に作り上げているものです。

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素材はポリエチレンのみ、接着などの加工は熱だけで行う。この徹底したシンプルさで見事に仕上げられています。

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現在は、バッグの他、カードケース、小物入れ、書類ケースなどに発展させています。その他、ギフトのラッピング用などの用途で作られた、半透明の「PE うすいふくろ」というのもあります。

 

また、今回の展示では、新たな試みとして ”PE_EPE” というプロダクツの試作品も展示しています。

これは、EPE(発砲ポリエチレン)を素材にしたバッグです。発砲ポリエチレンでも、通常、製品化されるときに廃棄される部分の「ミミ」と呼ばれる部分を使って、独特の表情を生かしています。

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今回の展示の、佐藤延弘さん”アトリエコーナー”に掛けられた不思議なオブジェもこの、PEから派生しています。

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「黄色好き」という佐藤延弘さん自身が使われている、PEのバッグ。

すでに数年経っているそうですが、くたびれた様子は全くありません。長い年月をかけて徐々に馴染んでいく様子は、なんとも言えない感動すら覚えます。

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PE PULL+PUSH PRODUCTS.