「satonobuhiro hitotsuhitotsu」はPULL+PUSH PRODUCTS.のデザイナー佐藤延弘さんが、従来のプロダクトシリーズと違う形で、1つ1つ、インスピレーションや想いといったものを形にしていくというシリーズです。プロダクト=”製品”という型枠にとらわれず、モノづくりをしている先に(中で)生まれてくる、言葉に表せない状態のものを形にしています。
PULL+PUSH PRODUCTS. の生み出すプロダクツには、それぞれ様々なストーリーがあり、時間とともに、その秘められたストーリーが展開していきます。まるで、プロダクツが生きているかのように、それぞれの手に渡った先々で新しい物語が発展していきます。モルタルシリーズに刻まれる、傷やひび、シミや、欠け、全てが予測のつかないストーリー。そんなことを日々楽しむのが、PULL+PUSH PRODUCTS. が作り出す世界観だと考えます。
「satonobuhiro hitotsuhitotsu」に込められたものは、そのストーリーすらも壊して、生まれては消える、アイディアの源泉のようなものを形にしたと言えます。
MORTAR BOX
「satonobuhiro hitotsuhitotsu」のコーナーには、4つの異なる表情を持ったモルタルの箱が置かれています。佐藤さん曰く、この箱は、「何かを入れるために作られた箱ではなく、モルタルで箱を作るために作られた箱」ということです。
ストーリーが作りこまれた、プロダクツとしての箱というより、箱からストーリーを創り出す。大切なものを入れる箱ではなく、この箱を開けることで何かを取り出す ”可能性” を収めた箱が、「satonobuhiro hitotsuhitotsu」のMORTAR BOXなのかもしれません。
MORTAR TSUMAMI
MORTAR TOTTE
MORTAR BROACH
MORTAR BROACH 大磯石 洗い出し仕上げ(銅リング)。
MORTAR BROACH (アルミ)
MORTAR MAT
”薄いモルタル素材でできたテーブルマット
ヒビを入れて、
自由に表情をつくる”
今回の展示では、PULL + PUSH PRODUCTS. 佐藤延弘さんの、アトリエの一角を再現していただきました。スタディーピースやスケッチなど。このコーナーに立ち、触れてみて、いろいろなことを感じていただきたいと思います。