現在ジェームス・ディーンさんが描くねこのピート(Pete the Cat)の絵本「Pete the Cat: I Love My White Shoes」の翻訳作業が進められています。実は、まだ翻訳は未完成(第2稿くらい)の段階なのですが、本日は公共の場で、満員御礼の300人以上の聴衆の前で、まだ未発売の絵本が読み聞かせされるという異例のライブが行われました。
キッサの看板ぼうや、ゆっきーも連れ、家族で車で高崎に駆けつけました。本当に行って良かったです。歴史的な日になりそうです。
この絵本は絵がPete the Catのジェームス・ディーンさん、文がシンガーソングライターのエリック・リトウィンさんの共著で、ねこのピートが登場する最初の絵本です。アメリカでは2008年に出版されました。現在ではシリーズ物になっていて4冊目が去年のクリスマスに発売さています。この、ねこのピートシリーズの絵本は現在NYタイムスのベストセラーリスト・トップ10に40週連続でランクインしている、アメリカではものすごい人気の絵本です。今週も4位、5位で2冊ランクインしていて、まだ、記録更新中です。http://www.nytimes.com/best-sellers-books/2013-02-10/picture-books/list.html
この”I Love My White Shoes”、日本語で「だいすきな しろい くつ(仮)」というタイトルですが、個人的に大好きな絵本で、2008年にジェームスさんの描くピートに出会うと同時に存在を知った絵本です。とにかく、内容がクールで、ピートの絵からもにじみ出ているクールでありながら温かみがあって、少しお茶目な性格と絶妙にマッチしていているところが素晴らしいです。絵本の文を担当しているエリックさんが、ジェームスさんの描くねこのピートの熱烈なファンであろうことが、この絵本の内容からも伺えます。絵本のあらすじですが、ピートは自分が履いている新品の白いくつが、だいすきで、”I love my white shoes”と歌を歌って歩いているのですが、途中にいちごの山に踏み入れて、真っ白なくつが真っ赤になります。悲しんで泣くかと心配な所ですが…、ピートは”Everything is cool!”などと、つぶやいて、そのまま歩きつづけ、歌って道を進みます。”I love my white shoes”といった、ピートが歌う箇所では、シンガーソングライターのエリックさん(Mr. Eric)が、メロディーを付けていて、ロックな感じで歌いながら本を読み進められる、とにかく楽しい絵本です。
この歌える所が、この絵本の1番の魅力でもあるのですが、ジェームスさんとエリックさんが子供たちに読み聞かせているYouTubeでの動画(https://www.youtube.com/watch?v=nUubMSfIs-U)は、81万回以上も再生されています。とにかく、子供たちの楽しそうなライブでの読み聞かせが最高です。YouTubeの中でPete The Catのキーワードを使って検索すると、本当に沢山の”子供たち”による本読みもあるのですが、どれも、とても楽しそうです。
ジェームスさんの描くPete The Catがとにかく、たまらなく好きで、ギャラリーを始め、常設で原画を展示しています。加えて、英語版のピートの絵本もギャラリーに展示していて、ピートの楽しさを伝えるのに皆に勧めていたのですが。やはり言語の障害は大きいので、この絵本をどうにか日本語訳して出版できないだろうかと考えていました。高校の時の同級生である親友が児童書の出版社に勤めていた事を思い出し、彼にメールをしたのが、去年2012年の10月3日のことでした。
それからと言うもの…、この、ねこのピートの日本語翻訳プロジェクトはものすごい、急ピッチで進んでいて、様々なことが異例なほどのフライングで進められて、様々な素晴らしい方々とのめぐりあわせがあり、今では毎日のようにピートのうれしいニュースが飛び込んできて驚きの毎日です。初めに出版社で企画が通った段階では、来期の出版予定2013年8月から2014年7月の間のどこかの時点で発売される。と、聞いていて、それを楽しみにしていたのですが、今では、今年2013年の5月発売予定となっています。かなり前倒し。このスケジュールで”完璧な”翻訳本を出したいので、異例のフライングで公共の場でのライブ読み聞かせを行っています。
本日、未完成とは言え、公共の場で絵本の読み聞かせが行われたので、もう情報公開して良いのだろうと思うので、知れ渡ったことだけちょっと公開。
まず、翻訳を 大友剛 さんに行っていただけることになりました(実は高校の後輩でもあり、高校で音楽の先生だった恩師の息子さん)。アメリカ・ネバダ州立大学で音楽と教育を学ばれた方で、音楽とマジックという異色の組み合わせで国内外で活動、日本の幼稚園や保育園ではひっぱりだこ。2011年3月11日の震災後は被災地に何度も出向き、子供たちを音楽とマジックで楽しませ、元気づけている、素晴らしい方です。音楽と共に楽しむ、ねこのピートの翻訳には、この方以外には、いないでしょう!訳を読んで、ライブを観て、本当に実感しました。アメリカでのギターでのピートの読み聞かせライブもいいですが、ジャズピアノでのピートのライブも最高にかっこいいです。そして、今や大友さんは家族中でピートの熱烈なファンでもあります。大友さんの息子さんはピートのTシャツを着て、真っ白なしろい くつを履いておられました(笑)。
今日は、特別出演でさとちゃんによるカホンと呼ばれる珍しいパーカッション付でライブが行われました。
今日のライブも、歌の所でさいこうに盛り上がりました。やっぱりピートの絵本はこうでなくては!
さらに、大友さんは「Music&Magicキャラバン はせぼん&たけぼん」という活動を絵本作家の長谷川義史と共に、絵本の読み聞かせと共に、音楽とマジックを子供たちに届ける活動をされています。そのことがきっかけで、あの独特な文字画も描かれる長谷川義史さんに、何とねこのピートの絵本の翻訳文の文字画も添えていただけることが決定しました。本日、高崎で行われたライブ読み聞かせでは、長谷川義史さんの文字画が使われていませんが、これから長谷川さんに文字を描いていただくことが正式に発表されました。
上のプロジェクタに写っている絵が「はせぼん&たけぼん」のキャラクターを現した、長谷川義史さんによる絵です。下の模造紙に書かれた絵は、本日のアンコールの時に描かれたライブペインティング(ピアノが大友さん、ペイントが長谷川さん)。
実は、本日は、ねこのピートの読み聞かせが未完成の状態で公開されただけでなく、なんと、長谷川義史さんも初めて日本語の(仮の)訳でライブをご覧になられた最初の日でした。
余談ですが、ここの群馬県・高崎シティギャラリー コアホールに設置されているピアノは、ベーゼンドルファー(Bösendorfer)のインペリアルモデルでした。インペリアルの生音を聴くのは実は、初めてです。本当に、甘くピアニッシモが素晴らしく鳴り響く、感動的な音をしていました。このピアノでピートの絵本のライブ読み聞かせが、行われて子供たちの歌が聴けるとは、これだけでも信じられないくらい幸せです。大友さんの渋いジャズの音色がホールに鳴り響いていました。
さらに、フライングもさることながら、本日は絵本の翻訳も完成ではないのに、予約まで(!)受付ており(2日前に予約受付のフライヤーが作られました)、予約が今日だけで24冊も入ったそうです。ありがとうございます!
しかし、長谷川さん、大友さん本当にお疲れ様です!(本当に大変な一日だったと思います) 本日の高崎の公演では、長谷川義史さんの絵本もご自身により沢山読み聞かせていただきました。本当に素晴らしい読み聞かせでした。最後に「じ~ん」としみいる絵本も多く、読み終わった後の余韻も素晴らしく感じました。しかし、公演時間2時間を大幅に押して、アンコールのライブペインティングを含めると、2時間半にも及ぶ盛り沢山な公演でした。しかも、希望者全員にサインをしていただけるという、特別なご厚意により、サイン会は何と1時間45分にも及びました。大変お疲れな所、自分もちゃっかりサインをいただいてしまいました。申し訳ありません。でも、ゆっきーの似顔絵まで添えてサインを描いていただき、本当にありがとうございます!今日は、大友さんのご厚意に甘えて突然前触れもなく押しかけてしまい、長谷川さん気を悪くしなかったか、願うばかりです。
今回の高崎でのはせぼん&たけぼんライブを企画している「時をつむぐ会」の方々にも大変お世話になりました。ありがとうございます。
最後に楽屋で大友さんに、世界に1つだけの、手作りによる木製の鍵盤ハーモニカ(ピアニカ)を触らせていただきました。ぬくもりがあって、ずっしりと重い、とても素晴らしい鍵盤ハーモニカでした。
ねこのピートの絵本「だいすきな しろい くつ」は5月発売予定です!!
gallery kissa でも予約受け付けています。予約だけで初版本が売れきれる勢い、今のうちに予約をどうぞ!
ご予約していただいた方には、大友剛さんのサイン入りでお届けいたします。5月26日までにgallery kissaでご予約いただいた方は、お一人様1冊、先着20名”希望者のみ”限定で、特別にジェームス・ディーンさんのサイン入り絵本をお渡しいたします(6月初旬のお渡しになります)。
いやー、楽しみ。
ホールの隣の展示会場では、「絵本原画展」が行われていました。この原画展もとても良かったです。長谷川義史さんはじめ、荒井良二さんや、なばたとしたかさんの貴重な絵本原画も拝見することが出来ました。上はこびとづかんの「こびと」を捕まえたの図。