2017.12.28 山田みぞれ なりふりかまわぬ朗読会vol.13 宮沢賢治の『貝の火』を読む

ギャラリーでの今年最後のイベントは、12月28日の山田みぞれのひとり読み

宮沢賢治の『貝の火』を読む第13回でした。

 

山田さんが『貝の火』を100回朗読すると宣言して、2016年の6月に、Vol.4 と Vol.5 をキッサで行っていただきましたが、今回は Vol.13。

今回はたかさん画伯による、貝の火のイメージ図がワールドプレミアで登場。

絵があるとさらに想像力を膨らみます。

うさぎの子のホモイが、ひばりの子を川から助けて、親からもらう『貝の火』という光る宝珠。その『貝の火』のもつ力によって、うさぎの家族と回りの動物達が巻き込まれてしまう。ホモイが主人公のように語られる物語ですが、ホモイの行動と貝の火の光には、繋がらないことばかり。

ネットでその解釈を探してみると、また面白いです。主人公はホモイではなく、父親なのでは、、川から救ったのはひばりの子ではないのでは、、などなど、どれも興味深いです。

最近の絵本や童話は子供が解りやすいように描かれているように思う。それに対して宮沢賢治の童話はどれも読むと子供向けだとは思えない。逆に、子どもは難しい話は理解できないという考えそのものが大人の傲慢さなのかもしれない。

物理学者のリチャード・ファインマンが大学1年生向けの物理講義をまとめた「ファインマン物理学」という名著があるのだけど、そこでファインマンが「私はクラスの中でいちばんよくできる学生を相手にして話すつもりで講義した」と言っていたのを思い出した。その本の内容は物理の基礎を教えているので、解りやすいようにみえて、本質的に深いことが書いてあるので、大学院生が読んでも難しいところが沢山出てきます。実際にファインマンの初等物理の講義に出ていたのは大学院生の方が多かったという話も聞く。

解りやすいように書くというのは本当は傲慢なことで、子供向けの童話であっても自分の持っている経験や知識を全てを使って書かないとだめなことは賢治は知っていたのでしょう。そう思うと解りやすい絵本が増えたのは、大人が幼児化しただけなのかもしれない。

山田みぞれさんの『貝の火』は100回読むことを宣言されて、始めた企画ですが、今回の最後に「200回読みます」と言って終えました。

山田みぞれの「なりふりかまわぬ朗読会」、まだまだ続きますので、ぜひまたご参加ください。

2018年は1月10日よりギャラリー営業を始めます。1月と2月は常設展で「PETE THE CAT」の絵や、常設作家さんの絵を展示します。

では、みなさん良いお年を。

gallery kissa 瀧本

2月28日!綿あめ文庫旗揚げ公演「Hattara Pokkari ~ヌードルなキューピー~」

外が暖かくなりつつあり、そわそわしたり、意味もなく外を出歩きたくなる時期ですが、花粉に悩まされたりと、、、花粉症の方々にはつらい時期でもありますね。

明日の2月28日(土)は、ギャラリーで朗読ユニット・綿あめ文庫の旗揚げ公演があります。ギャラリー営業はしていませんので、ご注意ください!(また、日曜日の3月1日(日)臨時休業となります)

まだ、少し席があるようですので、ぜひお出かけください。

世にもゆるふわな朗読ユニット・綿あめ文庫の旗揚げ公演

声に出して文章を読むのが朗読。

そんな朗読をごく日常的なからだで読んだり、いろいろな使い方をして実験的に繰り広げていく、朗読集団、綿あめ文庫です。

読み、唄い、うごめきたい山田みぞれを中心にした第1回公演。

2月28日 土曜日
15時半 開場
16時 開演

入場料 1000円

ご予約いただい方には、特製グッズプレゼント。
また、ご来店いただいた方にはもれなくささやかなお土産つきです。

〜出演〜

まりな
菜穂子
みぞれ

〜構成・演出〜
山田みぞれ

予約・問い合わせ
mizorainbow4@gmail.com

Facebookイベントページ https://www.facebook.com/events/1554770971401757

20150228-1

20150228-2

2014.08.30 AMANITA MUSCARIA 本田ヨシ子(Voice) 山田みぞれ(現代朗読)

ブログに書くことが溜まってしまったので、続投です。

先週の土曜日のイベントは、現代朗読の山田みぞれさんと、本田ヨシ子(Voice)さんのライブでした。

「べにてんぐたけの声とものがたり」という、不思議なものがたり。

批評を書くのが、すごく苦手なので、大幅に端折ります。

「めちゃめちゃ良かったです。」

以上(苦笑)。

それは、さておき現代朗読というジャンルは未知の分野でしたが、すごく面白いですね。今回は脚本もよく出来ていて、アダルト向けではあるけど、”現代朗読”というものを知らなくても、誰でも楽しめ、すごく良い内容でした。

さらに、今回初共演だったらしいですが、本田ヨシ子さんVoiceとの組み合わせも絶妙でした。空間を充満させるだけでなく、空間の何倍にも広がりを見せる独特のVoiceと、朗読との組み合わせが妙に気持ちが良かったです。

また、このお二人の組み合わせで、ぜひお願いしたいです。

そして次回は、もっと沢山の人に来てもらいたいです。ライブでしか味わえないというのは、こういうものですね。本当にもったいない。

_P1M1680

_P1M1691

_P3M1345

_P1M1694

_P3M1352

_P1M1697

_P1M1699

_P3M1354

_P3M1355

_P3M1359