九冊と一冊 手仕事とプロダクトのあいだ

日時:
2024/07/06 – 2024/08/04 終日
場所:
gallery kissa, 日本, 東京都台東区浅草橋3丁目25−7

絵本を一冊建てましょう。 作品がドイツで開催される国際ブックフェア「世界で最も美しい本コンクール」にて銀賞を受賞するなど、芸術性の高い本を発表してきた作家 井上奈奈。 このたびgallery kissa では『絵本を建てる』の出版記念展を開催いたします。『絵本を建てる』は、建築をバックヤードにもつ井上の「家」に纏わるエッセイであり、オブジェであり、ジャンルを越境する一冊。篠原紙工と共に長い歳 月をかけて、この本のための造本を探りようやく辿り着いた一冊です。 また本展では、製本家の本間あずさを迎え、手製本による更なる造本の可能性を見つめます。一冊の本が九人の作り手によりどのように制作されるのか。手仕事とプロダクトのあいだを行き来しつつ「本」の持つ可能性を探求します。 作家 井上 奈奈 16 歳のとき単身アメリカへ留学、美術を学ぶ。武蔵野美術大学卒業。 2018 年に絵本『くままでのおさらい』特装版がドイツにて開催された「世界で最も美しい本コンクール」にて銀賞を受賞。同作品で造本装幀コンクール/ 日本印刷産業連合会会長賞受賞。2021 年に作品集となる『星に絵本を繋ぐ』を刊行。2022 年『PIHOTEK 北極を風と歩く』にて第28 回日本絵本賞大賞受賞。同作品で造本装幀コンクール/ 日本書籍出版協会理事長賞受賞。本を建築と捉え、制作を続ける。 九冊と一冊 手仕事とプロダクトのあいだ展示によせて 「教室の生徒さんと一緒に特装本をつくりませんか?」そんな奈奈さんの提案から、この企画は始まりました。これまで数冊奈奈さんの特装本を制作しましたが、生徒さんたちも巻き込んで、お仕事の域を超えてご依頼いただけるとはなんて寛容で、また本の可能性を信じているのだろうと驚き、嬉しく感じ入ったのです。 手で作る本はとても自由です。作り手や読み手の思いを載せて、本とは何か、本と私たちの関係性とは何かを語りかけてくる作品となっていれば幸いです。 本間 あずさ / 空想製本屋 日本とスイスで製本工芸、手製本を学ぶ。 2012 年より製本教室をはじめる。現在は東京都小金井市のアトリエにて、オーダーメイド手製本や作品の制作、製本教室を続けている。ひとりといっさつを繋ぎ、本と人のあいだに立つ、手製本で本の世界を結ぶ場所をつくりたいと考えている。 Event Schedule ■ 「絵本を建てる」出版記念オープニングイベント 2024 年7 月7 日(日)14 時~ 16 時 篠原紙工代表取締役 篠原 慶丞× 作家 井上 奈奈 いくつもの試作を繰り返し17 カ月の月日をかけて完成した「絵本を建てる」。本作が生まれるまでの制作過程を辿るトークイベントを開催致します。是非ご参加ください。 イベント参加申し込み(参加費 ¥1,000 ) ※要予約 電話、メールでお申込みください。 TEL 03-5829-9268  メール info@gallerykissa.jp (参加費 ¥1,000 ) 篠原紙工Profile 1974 年創業。デザインの段階からクライアントと一緒に本やプロダクトを作り上げていく製本会社。 既存の方法や形にとらわれず、プロジェクトの背後にある想いや何のために作るのか、といった本質をさぐり、チーム力とチャレンジ精神で、コンセプトに応じた的確かつ斬新な造本を生み出している。 ■ 九冊と一冊 特装本 参加作家によるプレゼンテーション 2024 年7 月21 日(日)14 時~ 予約不要 9 人の製本家によるプレゼンテーションを開催いたします。お気軽にご参加ください。 ■ サイアノタイプ(青写真)ワークショップ 2024 年8月4 日(日)12 時~15時 要予約 参加費4,000円 https://gallerykissa.jp/schedule/20240804 『絵本を建てる』  著者 井上 奈奈 デザイン 芝 晶子( 文京図案室) 編集 谷口 香織 発行者 瀧本 佳成 発行所 KISSA BOOKS 製本 篠原紙工